前職で外壁塗装の窓口をしていた頃、初めて「リフォームローン」の相談を受けたお客様のことを今でも覚えています。埼玉県にお住まいのご夫婦で、工事費用のうち150万円ほどを金融機関のローンで組もうとされていました。窓口で「固定金利にしますか、変動金利にしますか」と聞かれて、その場では答えられず、結局よく分からないまま勧められた方を選んでしまったそうです。
後になって、その選択が思ったより返済総額に響いていたと知り、少し表情を曇らせていらっしゃったのが印象に残っています。
固定金利は返済額が変わらない安心感がありますし、変動金利は当初の金利が低めに設定されていることが多いです。どちらが良い悪いという話ではなく、返済期間やご家庭の状況によって向き不向きがあるんですよね。ただ、外壁塗装の契約を急いでいる時期はどうしても「工事内容」や「色」の話に気持ちが向いてしまって、ローンの条件までじっくり考える余裕がなくなりがちだと感じています。
長野県のあるお客様からは、契約から数年後に金利が見直されるタイミングで返済額が上がり、「聞いていた話と違う」とお電話をいただいたこともありました。契約時にきちんと説明を受けていたはずなのに、工事のことで頭がいっぱいで記憶に残っていなかったのだと思います。
外壁塗装の保証は塗料のグレードにもよりますが、おおむね数年から十数年という幅があります。一方でローンの返済期間を長めに設定すると、保証が切れた後もローンだけが残るという状況になることがあるんです。この二つの期間を並べて考える方は、あまり多くない印象です。
次の塗り替えのタイミングと、今組んだローンの完済時期。この二つを一度紙に書き出してみるだけでも、見え方が変わってくると思います。
業者から提携ローンを紹介されるケースも増えていますが、提携ローンだからといって金利が一番良いとは限りません。ご自身が普段使っている銀行の商品と比べてみると、条件が違っていたということもあります。外壁塗装の工事内容や価格を比較するのと同じように、支払い方法も一度立ち止まって比べてみてほしいなと思っています。
これは業者を疑ってほしいという話ではなく、大きな金額が動くお金の話だからこそ、ご自身でも納得した上で選んでほしいという気持ちからお伝えしています。