隣とつながった外壁、連棟住宅の塗装で悩んだお客様に伝えたいこと

著者: 山内 竜太 (株式会社外壁塗装くらべる 代表取締役) | 公開: 2026年8月4日
外壁塗装のご相談を受けていると、稀に「実は隣の家と壁がつながっているかもしれない」というケースに出会います。連棟式の住宅やテラスハウスにお住まいの方には、色選びや工事の進め方で、一戸建てとは違う難しさがあるんですよね。今回は、そうしたお客様から伺ったお話を通じて、知っておいていただきたいことをお伝えしたいと思います。

隣の家と外壁がつながっている、と知ったのは現地調査の日でした

埼玉県のあるお客様から外壁塗装のご相談をいただいたときのことです。築40年近いそのお宅は連棟式の住宅で、隣の家と壁を共有する造りでした。ご本人は「うちは普通の一軒家のつもり」で暮らしてこられたそうです。ところが現地調査に来た業者から「このお宅、お隣とつながっていますね」と言われ、初めて気づかれたそうなんですよね。外壁の一部でつながっている住宅は、外から見ると分かりません。前職で似たご相談を担当したとき、「まさかうちが」と驚かれるお客様の顔を今でも覚えています。

色を変えたいのに、隣の家との見た目が気になって決められない

連棟住宅の方からよく伺うのが、色選びの悩みです。明るい色にしたくても、隣が古い色のまま残ると片方だけ浮いて見えてしまうことがあります。「うちだけ真っ白にしたら、継ぎ接ぎみたいになって」と苦笑いされていたお客様もいました。

だからといって我慢する必要もないと思うんです。トーンは大きく変えず、質感で個性を出す選び方をご提案することもあります。

工事の同意、足場の設置という現実的な壁

見落とされがちなのが、足場の設置スペースです。敷地の関係で足場の一部を隣地に置かせてもらう必要が出るケースがあり、事前にお隣へ一声かけておくことが欠かせません。何も言わずに始めてしまい、気まずい空気になったという話も耳にします。工事のタイミングも相談しておいた方がいいと感じています。片方が塗ったばかりのところへもう片方が足場を組むと、せっかくの壁を傷つけかねないからです。

「うちだけ先に」を選ぶ場合に、私が伝えたいこと

劣化が進んでいて隣家の都合を待っていられない、という状況もあると思います。その場合も工事に踏み切ること自体は問題ありません。お伝えしたいのは、色のトーンを極端に変えないことと、着工前にひとこと挨拶をしておくことの二つです。この小さな気遣いの有無で、その後のご近所付き合いは随分違ってくるように思います。

先ほどの埼玉県のお客様も、隣家の方にご挨拶をして、色味も大きくは変えずに工事を終えられました。「気を遣うことが多かったけれど、話しておいて良かった」とおっしゃっていたのが印象に残っています。

業界のリアル・まとめ

連棟住宅やテラスハウスの外壁塗装には、一戸建てとは違う気遣いが必要な場面があります。構造の確認、色選び、足場やタイミングの相談。こうした背景まで理解してくれる業者かどうかも、業者選びの一つの目安になるのではないかと思っています。

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